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SAPIENS TALK Vol.9 佐藤 慎介 (NO COFFEE)(1/5) 「佐藤 慎介のルーツ」

 

ブランディングカンパニー「クロマニヨン」が主催するトークライブ「SAPIENS TALK」。

時代を生き抜く「SAPIENS(知性ある者)」たちに、直接問いかけるリアルなトークライブ。
第9回目は福岡市平尾にある一軒のコーヒーショップでありながら「カルチャーブランド」として全国はもちろん、アジアにも多くのファンを持つ「NO COFFEE」を創り、展開している、佐藤 慎介氏をお迎えし、ブランドの創り方とその存在の秘密について迫りました。

 

ゲスト:佐藤 慎介(株式会社NO CORPORATION 代表取締役)
モデレーター:小柳俊郎(株式会社クロマニヨン 代表取締役/CEO)

 

小柳:今日のゲストは、福岡が全国に誇るカルチャーブランドを作り続ける男、株式会社NO CORPORATION 代表取締役 佐藤 慎介さんです。

佐藤:ありがとうございます。よろしくお願いします。

小柳:ありがとうございます。SAPIENS TALK、先ほどお話しした通り9回目になるんですけど、実はこれまでで最も男性比率が高いですね!

佐藤:もう本当にありがたい限りですね。完売したことが嬉しくて。女性が少ないっていうのは、若干残念ではあるんですけど(笑)。仕事的にはありがたいです!

 

佐藤 慎介のルーツ

小柳:早速、佐藤さんのルーツに迫っていきたいんですが。おしゃれでかっこよくて、福岡のカルチャーのアイコンみたいになっている佐藤さんですが、どんな子供だったんですか。

佐藤:結構普通だったと思います。成績も普通だし、そんなに面白くもないし優しい子だったかなって感じで。

小柳:優しいって、自分で言っちゃうぐらい(笑)。

佐藤:これといって突出したものはなかったかなっていう。親からずっと「遅咲きだ」って言われていたので(笑)

小柳:じゃあ親御さんのおっしゃる見立ては間違っていなかった感じですね。中学の時に夜の校舎窓ガラス壊して回ったりとか、そんなことはなかったですか?(笑)

佐藤:なかったですね。めちゃくちゃ真面目でした。悪い先輩とかはいましたけど、全然そっち系にはいけないみたいな。

小柳:文系とスポーツ系どっちかって言ったら、どっちだったんですか。

佐藤:スポーツ系ですね。小学校から始めて中学時代もバスケをやっていました。僕が通っていた神奈川の高校はバスケが強くて、中学の時から知っているような有名な子たちがいっぱいいて。僕らの代はインターハイにもいったぐらい強かったから、ここでやっててもレギュラーになれないっていうのが分かってすぐ辞めました。

小柳:そうだったんですね。

佐藤:バスケは趣味でやるぐらいでしたね。高校は男子校だったんですけど、全然面白くなくて。勉強もそんなに好きではなかったんですけど、そんなに頭がいい高校じゃなかったからちょっと勉強したら順位が上の方にいったんですよ。大したことないんですけど、そこでちょっと勘違いして(笑)。そのタイミングで英語が好きになったんです。英語に興味を持ち始めて、でも大学に行く頭脳がなかったので英語系の専門学校に通って。3ヶ月イギリスに留学に行って、さらに英語が好きになったんですよね。その学校は大学に行けるプログラムがあったので、それに受かったから大学に行ったんです。

小柳:編入みたいな感じですか。

佐藤:いえ、専門学校を卒業してから行きましたね。

小柳:普通に子供から学生になっていった感じですね。大学に入られてから何をされたかというと、大手コーヒーチェーンの店員さんになったと聞いています。これはアルバイトですよね。あの緑の丸いロゴのお店でしょうか。

佐藤;そうです。もう20年前になりますけど、渋谷にまだ1店舗しかなかったんですよ。文化村というところにあったんですけど、そこでアルバイトを始めたのが僕とコーヒーとの接点の始まりですね。元々、コーヒーは親が好きで飲んでいたんですけど、僕はそんなに好きだったわけじゃなくて。でもこのアルバイトで、結構好きになった感じですね。

小柳:どれぐらいされたんですか。

佐藤:4年やりました。僕は神奈川に住んでいて、大学が千葉だったから片道2時間かかっていたんですよね。東横線でアルバイトがある渋谷まで出てきたら、大体そこで終わっちゃって。でも、ここで働いたのは大きくて、結構自分にとってのターニングポイントだなと思っています。

小柳:どのようなターニングポイントだったのですか?

佐藤:ここで知り合ったお客さん が、僕の1番最初に就職する会社の方で、知り合ってから、仲良くしていただいて。その会社に誘われたから、大学を中退したんです。

小柳:じゃあ大学を中退してから、会社員になられたんですね!最初の会社には、どれぐらいいらっしゃったんですか。

佐藤;8年間ずっと社長のアシスタントをやっていました。おもちゃが好きだったんですけど、 おもちゃ業界のことはもちろん、専門用語から何から意味も分からず議事録を作らされていたんですけど、いい経験になりました。

小柳:おもちゃ会社で8年働かれて、その次は何をされたんですか。

佐藤:おもちゃ会社では社長の案件を抱えたりしていたので、コラボをやったりするといろんな繋がりや人脈が結構出来たんです。そこで転職を考えていると相談した時に、 アパレルにいた先輩が「君みたいなポジションを探してる」って誘われて。服も好きだったので面白いかなと思って、アパレルの道に進みました。

小柳:なんと、次はアパレルの会社員!そこで、また社長秘書みたいなお仕事をされたんですか。

佐藤:最初はマーケティング部みたいな感じで、PR回りとライセンスやコラボ回りの管理をやる立
ち位置で。でも結局、社長のアシストをする人がいなかったので僕が兼任するようになりました。だからまぁ同じような仕事をしていましたね。

小柳:その会社には何年ぐらいいらっしゃったんですか?

佐藤:4年半ぐらいですかね。

小柳:じゃあ会社員としては12年ぐらいされたんですね。ここからついに、福岡に移住して起業と繋がっていくんですけど。12年、2つの会社で会社員をやって、東京から福岡に移住する選択とか、ここで起業してやろうという選択とか、どういう気持ちの変化があったんですか。

佐藤:まず起業しようって、20代の頃から思ったことがなかったんですけど、一番大きなきっかけになったのは前職のアパレルの時です。その時の社長は結構パワフルな人で、僕も社長について色々回ったりしていたので、いろんなジャンルの社長さんや成功している方々と会う機会が多くて。
それが結構刺激になって「自分でやるのって面白そうだな」って、その時にちょっと思い始めたんですよね。

で、色々とあって前の会社をやめるかという選択を迫られる時がありまして、その時に、転職っていう感じのテンションではなかったので「自分でやってみようかな」って思って。

小柳:その時に何をしようかなって、鮮明に頭の中にあったんですか。

佐藤:いや、そこから何しようかなと考え始めたんですよ。コーヒー屋はいつかやりたいなって、なんとなく思っていて。でも、ずっとコーヒー業界で働いていたわけでもないし、豆を自分で焙煎するわけでもないし。「仕入れだけやって、果たしてこれは儲かるのかな。多分儲からないだろうな」って、勝手に思ったんですよね。僕はおもちゃ会社やアパレルで携わっていた企画やPRが得意だったので「自分の得意なものを一緒にやったらいいかな」と思って。コーヒー屋のブランド化っていうか。今までそんなジャンルは多分なかったと思うんですけど、新しいジャンルで意外といけるかなと思ったんですよね。

ちょうど当時Instagramが結構ぐっときているタイミングだったんですけど、僕も前職のアパレルの時からInstagramを使っていて効果を感じていたので。それが福岡であろうと上手くハマるんじゃないかなと思ったんです。

小柳:Instagramはずっとやられていたんですね。個人でされていたんですか。

佐藤:そうです、個人でやっていました。前職でブランドの企画もやっていたので、自分のアカウントでそのブランドのことをあげたりしていて。そういうカルチャーが好きな人がフォローしてくれてたりしたんですよね。ここから、スタートしたって感じです。

 

その2へつづく

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